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2024.12.01
EVENT

11月16日、17日、二日間にわたって国際ハープフェスティバル2024-草加市のメインコンサートが開催されました。

メインコンサートは16日(土)は14:00から、17日(日)は13:30から草加市文化会館ホールにて行われました。音楽都市宣言を唱えた草加市では、世代や国境を超えて気軽に音楽に親しめるまちづくりをめざしています。36回目となるこの国際ハープフェスティバルのテーマは「こども」と「国際化」です。演奏者もお客様も童心を甦らせる趣向で大勢のお客様にお楽しみいただきました。

メインコンサート一日目

第一日目は、レバーハープのアンサンブル、チクタクハープの演奏、はいだしょうことハープの共演でした。


[出演]草加市レバーハープ・アンサンブル 田中淳子(指揮)

    チクタクハープ

      フルート 多久潤一朗
      ハープ 奥田恭子、高野麗音

    うた はいだしょうこ
    ピアノ 飯田俊明
    フルート 多久潤一
    ハープ 井上美江子
    ハープ・編曲 斉藤葉

 
メインコンサートのオープニングを飾ったのは、1990年からこの国際ハープフェスティバルの出演を重ねる草加市レバーハープ・アンサンブルです。ステージには指揮の田中淳子さんを中心に17名のハーピストが勢揃い。こんなに多くのハープだけのアンサンブルが聴けるのは、このハープフェスティバルならではの機会だと思います。ハンガリー舞曲第5番とサウンド・オブ・ミュージックの演奏でお客様はハープ音楽の世界へ導かれました。

 

 

続いては、チクタクハープによるフルートと竹輪とハープの演奏です。びっくり箱の仕掛け人フルートの多久潤一朗さんは、穴が空いていたり凹んでいる形のものなら何でも吹けるそうです。竹輪の「チク」と多久さんの「タク」とハープで「チクタクハープ」。ハープの華麗なデュオ演奏に始まり、チクタクハープカーニバルでは、お猿に扮したハーピストによる「おさるのかごや」や、「大きな古時計」竹輪演奏などが披露されました。また、多久さん作曲「着せ替えボレロ」では、ラヴェルのボレロを元に、ロック風、マイケルジャクソン風、サンバ、中国風、ヘヴィメタ風など次々と変奏し、作曲者自ら帽子を変えたり動作によって曲調を表現していました。 
 

 
そして、歌手、女優、タレントとしてマルチに活躍している、はいだしょうこさんをお迎えしてハープとの共演が実現しました。多くの人が一度は聴いたことのある童謡、演歌、J-POP、アニメソングなどの幅広い選曲をピアノ、フルート、ハープの伴奏ではいださんの清らかな歌声が会場に響きわたりました。 

 
一日目のコンサート、さまざまな楽しい演出に大人も子供も、耳も目も舞台に釘付けとなりました。

メインコンサート二日目

第二日目は、第35回 草加-日本 国際ハープコンクール2024の入賞者の表彰式と優勝者による演奏に始まり、アルパデュオ、ハープソロ、ハープデュオの演奏と続き、フィナーレはシンガポールの天才ハープキッズアンサンブル「レイヴ・ハーパーズ」によるハープミュージカルでした。

[出演]コンクール優勝者
      ジュニア部門:Siyu Luo (China)
      アドバンス部門:Hanyun Yu (China)
      プロフェッショナル部門:Evelin Vaneysendeyk (Belgium)

    アルパデュオ ソンリーサ

      エンリケ・カレーラ
      松木亜里沙

    ハープ カトリーナ・タン、ロー・チアホイ

    レイヴ・ハーパーズ カトリーナ・タン(総合プロデューサー、指揮)
    ジャパン・ハープフレンズアンサンブル
    ナレーター 野口綾子

コンクール各部門入賞者の表彰式に続き、優勝者の演奏が行われました。三者三様の特長が引き出された選曲と魅力的な演奏で、お客様から若いハーピストたちへ熱い視線が向けられました。将来、どのようなハーピストへ成長していくか期待が寄せられたことでしょう。

 
アルパデュオ ソンリーサのソンリーサとは、スペイン語で笑顔の意。エンリケ・カレーラさんはアオポイ、松木亜里沙さんはニャンドゥティという華やかな刺繍があしらわれたパラグアイの民族衣装で登場しました。カレーラさん作曲の「かなたより君を想う」やボーカロイドの「千本桜」に加え、アルパの代表曲「牛乳列車」と、アルパの可能性と魅力を存分にご披露いただきました。中南米の陽射しや風、人々の暮らしを想像しながら聴いていた方もいらっしゃったのではないでしょうか。 
 

 
続いては、ハープミュージカルの総合プロデューサーでもあるシンガポールからの特別ゲスト、カトリーナ・タンさんによるソロ演奏と、ロー・チアホイさんとのデュオ演奏でした。タンさん作曲の「Water Dance」では、グリッサンドをはじめ、共鳴板を叩いたり弦を擦ったり、ハープのさまざまな奏法を駆使して時に優しく時に激しく、水の流れを豊かに表現されていました。 
 

 
そして最後はレイヴ・ハーパーズによるミュージカル「ハープの妖精プラックと仲間たち〜日の出る国への旅」が上演されました。正体不明のウィルスの流行で音楽を無くしてしまった日本にやって来たハープの妖精プラックとその仲間が、アジアの国々で見つけた音楽をたどり、日本の仲間といっしょに魔法の杖とハープの力で音楽を蘇らせるというストーリーです。11歳の主役のプラックをはじめ、7歳から17歳の26名のシンガポールの若きハーピストが来日し、8歳から12歳の8名の日本のハープキッズと共演しました。 
 

アジアの国々のノスタルジックな曲、伝統的な曲、朗らかに口ずさむ曲など、意気のあった子供たちのハープ演奏と演技はストーリーを知らずとも情景が想像でき、いつの間にかプラックの力を信じ音楽の力に気づかせてくれました。 
 

 
会場には例年にも増して子供たちや海外からのお客様に大勢お越しいただきました。音楽都市宣言を遂行する草加市がハープを通して国内外の方々と親交を深めてきた証と思えます。ご来場のみなさまには、優雅さだけでなく、力強さやポップな印象も持ち合わせるハープ音楽の多様さを多くの方々にお楽しみいただけたなら幸いです。また、多くの関係者にご尽力を賜りましたことに深く感謝申し上げます。

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